奥野 淳一

研究代表者
国立極地研究所・先端研究推進系・助教

研究概要

 第四紀後期には、約130 m 以上の海水準が変動し,氷床と海水の大規模な交換が生じました。これによって、地球表層における荷重が再分配され、結果的に地球内部の粘弾性的な変形が引き起こされます。日本列島では,この海水が荷重変化として作用する地殻変動であるハイドロアイソスタシーが顕著に現れます。本研究課題では,ハイドロアイソスタシーの数値モデリングによって、過去の海水準変動を高解像度・高時間分解能で理論的に計算し、日本列島における先史時代の古地理変遷を再現します。得られる古地理情報を、考古学を中心とした各種データの理解・解釈のための基礎情報として整備・提供することで、新しい学術領域『統合生物考古学』への変革に貢献します。